歯の神経を残すor取るメリット・デメリット vol.73
患者さんから歯が痛いのは我慢できないから
神経を取ってくれ!
と言われることがよくあります。
歯の神経の重要性に医療従事者と患者さんの間には
大きな意識の差があるように思います。
歯の神経を残すor取るメリット・デメリット について
もし、仮に僕の歯が大きな虫歯で
治る見込みが少しでもあるなら痛みは我慢してでも
歯の神経は残すと思います。
そういう考え方から
できるだけ神経は取らないように
心掛けて治療に専念していますが
患者さんにはなかなか伝わりません!
まずは簡単に神経を残す、残さない!の
メリット、デメリットを説明します。
歯の神経を残すメリット・デメリット
神経を残すメリット
- 歯に知覚がある「熱い冷たいがわかる」
- 歯に栄養が行き渡るので割れにくい
- 変色しない
神経を残すデメリット
- 治療後に歯がしみる、少し痛む
- 治療したのに痛むので不信
歯の神経を取るメリット・デメリット
神経を取るメリット
- 痛みから解放される「患者さん側」
- 痛みがなくなるので喜ばれる「歯医者さん側」
神経を取るデメリット
- 虫歯になっても痛みがないので気付かない
- 歯が割れやすい
- 変色する
- 再治療の可能性が高い
このメリット、デメリットを見ると
歯医者さんと患者さん双方に
都合の良いのは神経をとって早急に痛みを
とる方がいいように解釈する人も
おられるかもしれません。
僕が神経をできるだけ残したい理由は
神経を取ってしまうと
圧倒的に歯が割れやすい!
からです。
しっかりしている歯がいきなり割れます
当院での歯の割れる割合は
- 神経のない歯 9割
- 神経のある歯 1割
となっていて、さらに10年、20年と
年数が経つにつれて神経を取った歯が
圧倒的に割れる割合は増加します。
お口の中で見える部分が割れた場合は
被せ物で修復可能ですが歯の根っこの方に
向かって割れた場合は抜歯となります。
歯周病のように歯がグラグラしているわけではなく
しっかりしている歯がいきなり割れます!
患者さんからしたら割れた歯が
何年も前に神経をとったことが原因だと
は思いもしないでしょう。
神経を残すことの重要性の理解
神経を残す治療が患者さんに伝わりにくいのは
治療後にある期間、しみるような痛みがでる
ことがあるからです。
患者さんによっては他院では
神経を取ってくれて
すぐ痛みを消してくれたのに!
とお叱りを受けることがありますが
神経を残すことの重要性を
しっかり理解してほしいです。
ただし虫歯があまりにも大きく
虫歯を除去すると神経が出るような場合は
神経を取らなければなりませんから
早め早めの検診を心掛けてください。
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